五十肩(肩関節周囲炎)

・五十肩(肩関節周囲炎)とは

・五十肩の原因・メカニズム

・五十肩を治していくには

・五十肩と腱板断裂の違い

更新日 2025年02月07日

五十肩(肩関節周囲炎)とは

肩の筋肉・神経などの組織に起こる炎症

「中年以降に肩関節構成体の加齢的退行変性を基盤として発生する疼痛性肩関節制動症であり、ほっておけば自然に治癒すると言われています」

 

簡単に言うと

五十肩は肩の周りにある肩をスムーズに動きやすくしたり、保護したりする袋があり(関節胞)それらの組織や神経筋肉の炎症が同時に起こる症状です。

 

主に軽症、重症に別れます。

軽症の場合は症状が数週間から数ヶ月の1年未満によく治ることが多いです。

また、痛みの強い時期はあるものの痛みが軽減するタイミングが早かったり、肩の可動域の悪さもよくなりつつ、肩の熱やジンジンとした痛みが少ないです。

 

重症の場合は症状は1年以上で2〜3年かかることがあります。

また、痛みは夜に痛む夜間痛や肩の前の方に熱があったり、肩の動かせる範囲も著しく悪くなる傾向があります。

他にも肩を下にして横になることができないなど日常生活をしていく上で非常に苦痛な状況が続きます。

五十肩の原因・メカニズム

血管と神経、筋肉の関係性が大切!

肩の構造は主に骨、筋肉、靭帯、腱、神経、血管、関節などの色々な組織があります。

特に五十肩で関わってくるものとしては

神経、筋肉、血管、関節です。

 

元々肩は複合的にそれぞれの組織が集まってできているものです。

肩が動く時には組織たちがそれぞれの役割をして円滑、スムーズに動くようにできています。

例)会社では色々な部署がありそれらが円滑に動いて会社が成り立っているのと同じです。

 

この中で筋肉が疲労などの蓄積によって動きが悪くなると円滑な動きが悪くなります。

そうなると骨同士が無理に擦れたり、関節を守る関節胞に傷がついたりなどしていき、長期間にわたり炎症が起こることになります。

そうなると炎症を抑えるために体の機能がたくさん働き炎症を抑えようと働きます。

 

そこで体は痛みがあるところに血管を作る作用があります。

これをモヤモヤ血管と言います。

また、ここで新たな血管が伸びて一緒に神経も伸びていき痛みを感じやすく敏感になり、少し動かすと痛くなる肩が出来上がります。

 

その状態が慢性的になると五十肩の症状のように夜寝ていても痛い夜間痛、棚の上にあるものを撮るような動きや腰や背中を掻くような動きも痛みでできなくなります。

 

肩の構造は2つに別れます。

  1. 解剖学的関節

    • 肩甲上腕関節: いわゆる「肩関節」の狭義の部分で、上腕骨頭と肩甲骨関節窩で構成されています。
    • 肩鎖関節: 肩甲骨の肩峰と鎖骨の間の関節。
    • 胸鎖関節: 鎖骨と胸骨の間の関節。
  2. 機能的関節

    • 肩峰下関節: 肩峰(肩甲骨の一部)と上腕骨頭の間の空間。
    • 肩甲胸郭関節: 肩甲骨と胸郭(肋骨部分)が滑るように動く構造。

 

肩甲上腕関節の特徴

  • 不安定性の補強構造
    肩甲上腕関節は、半球状の上腕骨頭が浅い肩甲骨の関節窩にはまり込む形状をしており、骨そのものの安定性はほとんどありません。そのため、次の構造が肩関節の安定性を補っています:
    • 関節唇: 肩甲骨の関節窩の周囲を取り囲み、接触面を拡大して安定性を向上。
    • 関節包: 関節を覆う袋状の構造で、内側は滑膜で覆われています。
    • 靱帯: 鳥口上腕靱帯や関節上腕靱帯などが肩関節を支えています。
    • 腱板(回旋筋腱板): 棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋肉からなり、肩関節を安定させつつ動きを助けます。

 

肩峰下関節の特徴と問題点

  • 肩峰下インピンジメント症候群
    肩峰下関節は、肩峰(肩甲骨の一部)と上腕骨頭の間に存在します。この空間には、肩峰下滑液包や腱板があり、滑らかな動きを可能にしています。しかし、大結節(上腕骨頭の一部)が肩を上げる動作の際にこの空間を狭め、肩峰や靱帯と衝突(インピンジメント)することがあります。この衝突が繰り返されると、以下の問題が起こります:
    • 腱板の炎症や損傷: 棘上筋腱が傷つきやすくなります。
    • 肩峰下滑液包の炎症: 滑液包が腫れ、動きに痛みが伴います。

 

肩関節の障害発生メカニズム

肩関節の障害は、以下のように進行します:

  1. 靱帯や腱板の短縮・硬化
    長期間の悪い姿勢や使い方により、靱帯や腱板が硬くなることで関節の動きが制限されます。

  2. 関節リズムの乱れ
    上腕骨頭と肩甲骨の動きがうまく連動しないと、インピンジメントが生じやすくなります。

  3. 炎症と肥厚
    インピンジメントによる慢性的な刺激が、腱や滑液包に炎症を引き起こし、さらに空間を狭める悪循環が起こります。

五十肩の治していくには

軽症か重症かの見極めが大切

主に肩の痛みのタイミングは3つに分かれます。

1急性期 Freezing Phase

2慢性期 Frozen Phase

3回復期 Thawing Phase

これらを見極めるのが大切!

1. 急性期(痛みが強い時期)

  • 特徴:
    五十肩が始まる最初の時期で、肩の強い痛みが現れます。特に、動かさなくてもズキズキと痛むことがあります(安静時痛)。
  • タイミング:
    夜間に痛みが強くなる(夜間痛)のが特徴で、寝返りや布団から腕を出す動きがつらくなります。また、急に腕を動かしたときに鋭い痛みを感じることも多いです。
  • 原因:
    肩関節の炎症によるもの。滑液包や腱板が炎症を起こし、神経が過敏になっています。
  • 対処法:
    炎症を抑えることが重要。冷やす(アイシング)ことで痛みを和らげる効果があります。また、痛みが強い場合は無理に動かさず、医療機関での治療を検討してください。

 

2. 慢性期(痛みが軽減するが動きが制限される時期)

  • 特徴:
    急性期の激しい痛みは落ち着きますが、肩を動かしたときの痛み(運動時痛)と動きの制限が目立つ時期です。この時期は「肩が固まったように動かしづらい」と感じることが多くなります。
  • タイミング:
    朝や日中の動作中、例えば腕を上げたり後ろに回したりする動きで痛みを感じることが多いです。
  • 原因:
    肩の周りの組織が硬くなり、可動域が狭くなる(拘縮)ためです。
  • 対処法:
    無理のない範囲でストレッチやリハビリを行い、肩の動きを少しずつ取り戻します。温めることで筋肉や靱帯を柔らかくするのも効果的です。

3. 回復期(痛みがなくなり動きが戻る時期)

  • 特徴:
    痛みがほぼなくなり、肩の動きが徐々に改善していく時期です。ただし、完全に元の動きに戻るまでには時間がかかることがあります。
  • タイミング:
    日常生活の中で少しずつ「腕が動かしやすくなった」と感じるようになります。この時期には痛みがほぼ消えるため、動きの制限が改善されるかが主な課題になります。
  • 原因:
    炎症や拘縮が収まり、組織が修復されていく自然なプロセスです。
  • 対処法:
    リハビリやストレッチを続け、肩の可動域を完全に取り戻すことを目指します。負荷を徐々に増やしていくことで、肩の機能をさらに向上させることができます。

 

鍼灸は全てのタイミングで施術可能!

主に鍼灸では

・筋肉が固まった場所へのアプローチ

・神経の過剰興奮へのアプローチ

・過剰な炎症を抑えるアプローチ

 

これらを行いご自身の自然治癒力を最大限に引き出し、最速最短で治る過程を辿っていきます。

※また、五十肩は一発でよくなる症状ではありません。

必ず人間の構造上正しい治る過程があります。

稀に1回でよくなる方はよほどの軽症な方か五十肩ではないことが多いです。

五十肩と腱板断裂の違い

ポイントは筋力の変化!

腱板断裂:筋肉の損傷が動きに影響

腱板断裂は、肩を支える「腱板」と呼ばれる筋肉の腱が切れてしまう状態です。

この腱板には、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋が含まれ、肩関節の安定とスムーズな動きを支える重要な役割を持っています。

腱板断裂は外傷(転倒やスポーツ)や加齢による摩耗が主な原因で、肩を動かしたときに痛みを感じるのが特徴です。

また、特定の動き、例えば腕を上げたり持ち上げたりする動作が困難になることが多く、筋力が著しく低下します。

腱が完全に断裂している場合、手術が必要になることもあります。

 

主な違い:五十肩と腱板断裂を見分けるポイント

  1. 痛みの種類

    • 五十肩: 動かさなくても痛む(特に夜間痛が多い)。
    • 腱板断裂: 動かすと痛みが強くなる(特に腕を上げる動作)。
  2. 動きの制限

    • 五十肩: 全方向で動きが悪くなる。
    • 腱板断裂: 特定の動きができない(筋肉が働かないため)。
  3. 筋力の変化

    • 五十肩: 筋力低下は間接的(使わないことで筋力が落ちる)。
    • 腱板断裂: 特定の方向で筋力が著しく低下。
  4. 治癒の可能性

    • 五十肩: 時間とリハビリで自然に治ることが多い。
    • 腱板断裂: 軽度ならリハビリで改善、重度の場合は手術が必要になることが多い。

 

五十肩と腱板断裂の違い

五十肩と腱板断裂の違い

肩の痛みや動きの制限について、症状の違いをわかりやすく解説します。

項目 五十肩 腱板断裂
原因 炎症や拘縮(原因不明が多い) 外傷や加齢による腱の断裂
痛み 動かさなくても痛む(安静時痛・夜間痛) 動かしたときに痛む(特に挙上動作)
動きの制限 全方向に動きが悪い(癒着による制限) 特定の動きができない(筋肉が働かないため)
筋力 筋力低下は二次的(使わないことで筋力が落ちる) 筋肉そのものが働かず、特定の方向で筋力が著しく低下
治癒の可能性 時間とリハビリで自然に治ることが多い 手術が必要なことが多く、放置すると悪化する可能性が高い
主な年齢層 40代~60代(特に50代に多い) 40代~70代(加齢によるものが多いが、若年層でも外傷で発生)

出張整体・出張鍼灸について

 

  1. 出張整体・出張鍼灸施術のメリット
    • 自宅でリラックスしながら受けられる
    • 子育て中や忙しい方でも便利
    • 通院が難しい高齢者や障害のある方への対応
    • 仕事が忙しく、普段昼間に受けることができない方へ
    • 出張などでホテルで本悪的な施術を受けたい方
  2. 施術の流れ

    • ホテルやご自宅へ→到着後すぐに準備→ 施術 → アフターケアの提案
    • 移動には30分ほどいただいています
    • 出張整体・鍼灸での服装はTシャツと半ズボンが理想です
    • 鍼灸用のTシャツをお渡ししますのでご連絡ください
  3. 対応可能なエリア

    • 地域名を具体的に記載(例:東京23区、神奈川の特定地域)
    • 出張費用の有無や条件
  4. 施術内容の詳細

    • 整体、鍼灸をメインとした施術になります
    • 他にもストレッチやリハビリ程度の運動も提案可能です

3. 自己紹介と院の特徴

    • 専門分野と取り組み
      筋肉や神経の痛み、内臓疲労(胃、腸、肺など)、睡眠障害、脳疲労へのアプローチを得意とし、特に出張型施術では清潔感と衛生管理を徹底。鍼灸治療では、鍼の長さや太さをお客様の状態に応じて調整し、リラックスしながら安心して施術を受けていただける環境を整えています。

      また、指圧をベースとしたマッサージのほか、スポーツマッサージやトリガーポイントを狙った施術も可能です。お客様の体調やお好みに応じて柔軟に対応いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

      こんな方におすすめ

      長年の疲れや痛みをそのままにしておくと、日常生活や仕事のパフォーマンスに影響が出ることも少なくありません。早めのケアが、健やかな体と充実した毎日を支えます。都心部の富裕層のお客様に向けたオーダーメイドの施術を提供しておりますので、ぜひ一度お試しください

      • 忙しくて治療院に通う時間がない方
      • 自宅でリラックスしながら治療を受けたい方
      • 外出が億劫で体調改善を後回しにしている方

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