・筋緊張性頭痛とは

・筋緊張性頭痛の原因・メカニズム

・筋緊張性頭痛に似ている症状

・筋緊張性頭痛を治していくには

筋緊張性頭痛は、主に肩や首、頭の筋肉が緊張することで起こる頭痛です。
ストレスや姿勢の悪さ、長時間のパソコン作業などが原因となりやすいです。
鈍い痛みや締め付けられるような痛みが特徴で、日常生活に支障をきたすことがあります。

1. 長時間の同じ姿勢
   デスクワークやスマートフォンの操作により、首や肩の筋肉が過度に緊張します。

2. 姿勢不良
   猫背や前傾姿勢により、首と肩周囲の筋肉が慢性的に負担を受けます。

3. ストレス
   精神的な緊張が交感神経を刺激し、筋肉の緊張を促進します。

4. 運動不足
   筋力低下により、姿勢を支える筋肉が疲労しやすくなります。

5. 眼精疲労
   長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用が目の周囲の筋肉を緊張させます。

6. 睡眠不足
   十分な休息が取れず、筋肉の疲労が回復しない状態が続きます。

7. 歯の食いしばり
   無意識のうちに歯を強く噛み締めることで、側頭筋や咬筋が緊張します。

8. 気候変動
   気圧の変化や寒暖差が筋肉や血管に影響を及ぼし、頭痛を誘発します。

9. 体内の水分不足
   脱水症状により、筋肉や神経の働きが不調になります。

10. 外傷や筋肉の炎症
    過去の外傷や筋肉の局所的な炎症が慢性的な緊張を引き起こします。

片頭痛（Migraine）

片頭痛は、主に頭の片側にズキズキと脈打つような痛みが特徴的な頭痛です。
痛みは数時間から数日続くことがあり、光や音、匂いに敏感になる場合が多いです。
吐き気や嘔吐を伴うこともあり、一部の人では、頭痛が始まる前に視界に閃光が見えたり、ジグザグ模様が現れたりする「前兆」が起こることがあります。

片頭痛の原因は、頭部の血管が拡張し、その周囲の三叉神経が活性化されることにあります。この血管拡張により炎症を引き起こし、痛みを感じやすくなります。また、ストレス、ホルモンの変化、睡眠不足、特定の食品などが誘因となることも知られています。

群発頭痛（Cluster Headache）

群発頭痛は、非常に激しい痛みが片側の目の奥に集中して起こる頭痛です。
痛みはしばしば「目をえぐられるような」と形容され、患者はその激しさから落ち着いて座っていられず、動き回ることがあります。痛みは15分から3時間ほど続き、1日に数回起こることがあり、これが数週間から数カ月間にわたり集中して発生する特徴があります。

群発頭痛では、自律神経の異常が深く関与しており、目の充血、涙、鼻づまりや鼻水などの症状を伴います。
また、視床下部が頭痛の周期性に影響を与えていると考えられています。アルコールや気圧の変化が誘因となることもあります。

頸性頭痛（Cervicogenic Headache）

頸性頭痛は、首の筋肉や関節に問題が生じた結果、頭部に痛みが放散する頭痛です。
首の後ろから頭の前方（こめかみや額）へ痛みが広がることが多く、痛みは鈍く締め付けられるような感覚を伴います。
首の動きによって痛みが悪化するのが特徴的で、可動域が制限されることもあります。

この頭痛は、首の上位頚椎（C1-C3）の関節障害や後頭下筋群（大後頭直筋や頭半棘筋など）の過緊張が原因となります。
筋肉の硬直が血流を悪化させることで酸素不足が生じ、代謝産物が神経を刺激することで痛みが引き起こされます。
特に姿勢不良やむち打ちなどが原因となることが多いです。

運動

1. 筋肉の緊張を解消
   適度な運動により、緊張状態にある首や肩の筋肉（僧帽筋、胸鎖乳突筋、後頭下筋群など）がリラックスします。これにより、血流が改善し、筋肉への酸素供給が増加します。

2. 血流促進
   運動は全身の血流を良くし、筋肉に溜まった代謝産物（乳酸など）の排出を促進します。これにより痛みの原因となる刺激物質が減少します。

3. 姿勢改善
   筋緊張性頭痛の多くは、姿勢不良が原因で起こります。運動によって体幹の筋肉が強化され、正しい姿勢を維持しやすくなります。

4. ストレス緩和
   運動は脳内のエンドルフィン（快感ホルモン）の分泌を促し、精神的なストレスを軽減します。これが筋肉の過緊張を防ぐ効果につながります。

鍼灸治療

ターゲットにする筋肉