変形性股関節症

・変形性股関節症とは

・変形性股関節症の原因・メカニズム

・変形性股関節症を治していくには

・変形性股関節症の治り方

・変形性股関節症に似ている症状

更新日 2025年1月日

変形性股関節症とは

体の危険信号!

変形性股関節症とは、股関節の軟骨がすり減ることで痛みや関節の動きに制限が出る疾患です。特に中高年の女性に多く見られ、加齢や負担の積み重ねによって進行します。初期の段階では軽い違和感や痛みを感じる程度ですが、進行すると関節の変形が進み、歩行困難になることもあります。

変形性股関節症は、放置すると関節の可動域が狭まり、日常生活に大きな支障をきたします。しかし、早期に適切な対策を行えば、痛みの軽減や進行の抑制が可能です。ここでは、変形性股関節症のメカニズムや治療方法、似ている症状との違いについて詳しく解説します。

変形性股関節症の原因・メカニズム

原因は多数!

変形性股関節症の主な原因

変形性股関節症は、先天的な要因と後天的な要因の両方が影響します。

1. 先天的な要因

臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん):股関節の骨盤側の形が浅く、大腿骨が不安定になりやすい
先天性股関節脱臼:生まれつき股関節が正しい位置に収まっていない場合、変形性股関節症のリスクが高まる

2. 後天的な要因

加齢:年齢とともに関節の軟骨がすり減りやすくなる
肥満:体重が増えることで股関節への負担が増加
スポーツや重労働:股関節に過度な負担をかける運動や仕事が影響
ケガや外傷:過去の骨折や関節の損傷が関節変形を引き起こす

メカニズム

股関節は、大腿骨(太ももの骨)と骨盤をつなぐ関節であり、体重を支えながら歩行や動作をスムーズに行う役割を担っています。関節の表面は関節軟骨で覆われ、クッションのような役割を果たし、滑らかに動くように設計されています。

1. 軟骨のすり減り

正常な股関節では、関節軟骨が衝撃を吸収し、関節の動きをスムーズに保っています。しかし、加齢や長年の負担によって軟骨がすり減ると、関節同士が直接こすれ合い、炎症や痛みが発生します。

2. 骨の変形

軟骨が減少すると、体は関節の負担を減らすために骨を再構築しようとします。その結果、関節周囲に骨棘(こつきょく)と呼ばれる余分な骨が形成され、関節の動きが悪くなります

3. 筋肉・靭帯の影響

関節の痛みを避けるために動きが制限されると、周囲の筋肉や靭帯が弱まり、さらに股関節の安定性が低下します。これにより、ますます歩行が困難になり、負の連鎖が続きます。

変形性股関節症の治していくには

軽症か重症かの見極めが大切

鍼灸治療での治り方

1. 目標を明確にすることが大切

鍼灸治療では、単に痛みを和らげるだけでなく、「どのような動作ができるようになりたいか」という具体的な目標を設定することが重要です。変形性股関節症の方は、日常生活で次のような動作が難しくなりがちです。

  • しゃがむと股関節が詰まるような感じがする
  • 階段を降りるときに痛みが出る
  • 歩くときに股関節がスムーズに動かない

このような動作をスムーズにできるようにすることを目標に、施術を進めていきます。

 

2. 治せる領域と治せない領域

鍼灸治療では、「筋肉や血流の改善」「痛みの軽減」「可動域の向上」が可能です。一方で、すでに進行してしまった関節の変形そのものを元の状態に戻すことはできません

治療できること

  • 股関節周りの筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減する
  • 血流を促進し、関節内の炎症を和らげる
  • 可動域を広げて、股関節の動きをスムーズにする
  • 体全体のバランスを整え、負担がかかる姿勢を改善する

治療できないこと

  • すでに進行してしまった軟骨のすり減りや関節の変形を元に戻すことはできない
  • 手術が必要なほど関節の損傷が進んでいる場合は、鍼灸だけでは対応できない

そのため、治療の目的は「股関節にかかる負担を減らし、できるだけ快適に動ける状態を作ること」となります。

 

3. 施術の流れと構造的なアプローチ

鍼灸治療では、痛みを軽減しながら股関節の動きを改善するために、全身のバランスを整えながら施術を行います

① 施術は6回を目安に

変形性股関節症の方には、約6回の施術を目安に治療を進めます。1回の施術で劇的に変化することは難しいですが、継続することで股関節の動きが改善し、痛みが和らいでいくことが期待できます。

② 可動域を広げるアプローチ

変形性股関節症の方は、しゃがんだり階段を降りる動作が大変なことが多いため、まずは仰向けの状態で股関節をゆっくりと曲げ、膝を胸に近づけられるようにすることから始めます。これにより、関節の可動域を徐々に広げ、動かしやすい状態を作ることができます。

③ 優しい鍼で痛みを和らげる

鍼治療では、刺激が強すぎると逆に筋肉が緊張してしまうため、優しい鍼を使ってアプローチします。鍼を刺す感覚がほとんどないような細い鍼を使い、心地よく治療を進めていきます。

④ 全身のバランスを調整

股関節の痛みがあると、無意識に体の使い方が変わり、腰や肩、首にも負担がかかることがあります。そのため、首・肩・腰の可動域も正常な状態に整えることで、全身のバランスを改善し、股関節への負担を軽減します。

 

4. 鍼灸治療の効果を高めるために大切なこと

治療の効果を最大限に引き出すためには、日常生活の工夫も欠かせません。次のようなポイントに気をつけることで、治療効果を高めることができます。

① 体を冷やさない

関節や筋肉の血流が悪くなると、痛みが強くなることがあります。股関節周りを冷やさないようにし、温める習慣をつけることが大切です。特に、湯船につかる、温熱パッドを使うなどの工夫が効果的です。

② 適度な運動を続ける

鍼灸治療を受けた後は、可動域が広がり、動きやすくなります。その状態を維持するために、ストレッチや軽い運動を継続することが重要です。特に、太ももやお尻の筋肉を強化する運動を取り入れると、股関節の負担を軽減できます。

③ 無理をしない

股関節に強い負担をかける動作(無理にしゃがむ、重いものを持つなど)は避けるようにしましょう。痛みを感じたら無理をせず、休むことも大切です。

 

5. まとめ

鍼灸治療は、股関節の痛みを和らげ、可動域を広げることで、日常の動作をスムーズにするために役立ちます。しかし、変形した関節自体を元に戻すことはできないため、治療の目標を明確にし、できること・できないことを理解することが大切です。

治療は6回を目安に進め、優しい鍼を使いながら股関節の可動域を広げていきます。また、股関節だけでなく、首・肩・腰のバランスも整えることで、体全体の動きをスムーズにし、股関節への負担を減らしていきます。

日常生活の中で体を冷やさない、適度な運動を続ける、無理をしないといった工夫をすることで、鍼灸の効果を最大限に引き出すことができます。 長期的な視点で治療を続けることで、痛みの軽減や股関節の動きの改善が期待できます。

変形性股関節症の治療には、保存療法(手術をしない方法)と手術療法の2つのアプローチがあります。症状の進行度に応じて適切な治療を選択することが重要です。

保存療法(手術なしでの治療)

1. 運動療法

運動不足により筋力が低下すると、股関節の負担が増します。適度な運動を行い、周囲の筋肉を強化することが重要です。
太ももの内側(内転筋)やお尻の筋肉(中臀筋)を鍛えるストレッチや軽い筋トレを取り入れると、股関節の安定性が向上し、痛みが軽減します。
・水中運動は関節への負担が少なく、筋肉を鍛えやすいのでおすすめです。

2. 体重管理

股関節は体重を支えているため、体重が増えると負担が大きくなります。適正体重を維持することで、関節の負担を減らし、症状の悪化を防ぐことができます

3. 物理療法(温熱療法・電気治療)

・温熱療法(ホットパック、入浴)で関節周囲の血流を改善し、痛みを緩和
・低周波治療や超音波治療で筋肉をリラックスさせ、炎症を軽減

手術療法(重度の場合)

股関節の変形が進行し、保存療法では改善しない場合、手術が検討されます。
人工股関節置換術(THA):損傷した股関節を人工関節に置き換える
骨切り術:関節の角度を調整し、負担を軽減する

変形性股関節症の治り方

ポイントは筋力の変化!

変形性股関節症の治療には、保存療法(手術をしない方法)と手術療法の2つのアプローチがあります。症状の進行度に応じて適切な治療を選択することが重要です。
 

保存療法(手術なしでの治療)

1. 運動療法

運動不足により筋力が低下すると、股関節の負担が増します。適度な運動を行い、周囲の筋肉を強化することが重要です。
太ももの内側(内転筋)やお尻の筋肉(中臀筋)を鍛えるストレッチや軽い筋トレを取り入れると、股関節の安定性が向上し、痛みが軽減します。
・水中運動は関節への負担が少なく、筋肉を鍛えやすいのでおすすめです。

2. 体重管理

股関節は体重を支えているため、体重が増えると負担が大きくなります。適正体重を維持することで、関節の負担を減らし、症状の悪化を防ぐことができます

3. 物理療法(温熱療法・電気治療)

・温熱療法(ホットパック、入浴)で関節周囲の血流を改善し、痛みを緩和
・低周波治療や超音波治療で筋肉をリラックスさせ、炎症を軽減

手術療法(重度の場合)

股関節の変形が進行し、保存療法では改善しない場合、手術が検討されます。
人工股関節置換術(THA):損傷した股関節を人工関節に置き換える
骨切り術:関節の角度を調整し、負担を軽減する

変形性股関節症に似ている症状


1. 坐骨神経痛

似ている症状
坐骨神経痛は、お尻から太もも、ふくらはぎ、足先にかけて痛みやしびれが広がる疾患です。特に長時間座っていると悪化しやすく、足のしびれを伴うことがあります。
明確な違い
坐骨神経痛は神経の圧迫が原因で痛みやしびれが生じるのに対し、変形性股関節症は関節の変形や炎症による痛みが中心です。股関節症では股関節の可動域が制限され、動かすと痛みが増す特徴があります。

 

2. 関節リウマチ

似ている症状

関節リウマチも関節の炎症を伴い、痛みやこわばりが生じます。股関節を含む複数の関節に痛みが出ることがあります。
明確な違い
関節リウマチは自己免疫疾患の一種であり、朝のこわばり(起床時の関節の動かしにくさ)が特徴です。一方、変形性股関節症は関節の摩耗が原因であり、動き始めの痛みや徐々に進行する症状が特徴です。

 

3. 筋膜性疼痛症候群(MPS)

似ている症状
筋膜の緊張や炎症により、股関節周辺に痛みを感じることがあります。
明確な違い
MPSは筋膜の異常が原因であり、特定の圧痛点を押すと強い痛みを感じます。変形性股関節症は関節の構造自体が変形しているため、動作に伴って痛みが悪化します。

変形性股関節症と似ている症状の比較表

変形性股関節症と似ている症状の比較表

症状名 主な原因 痛みの特徴 明確な違い
変形性股関節症 股関節の軟骨がすり減り、骨が変形 股関節の動きが悪くなり、しゃがむ・歩くと痛む 股関節の可動域が狭くなり、関節の変形が確認される
坐骨神経痛 腰椎の神経が圧迫される(ヘルニア、狭窄症など) お尻から太もも、ふくらはぎにかけてしびれや痛み 神経の圧迫が原因で、股関節よりも脚全体に痛みが広がる
関節リウマチ 免疫異常による関節の炎症 両側の関節が腫れ、朝のこわばりが強い 自己免疫疾患であり、股関節以外の関節にも炎症が出る
筋膜性疼痛症候群(MPS) 筋膜の緊張や炎症 股関節周辺に局所的な痛みがある 神経や関節の異常ではなく、筋膜の異常が主な原因
大腿骨頭壊死症 大腿骨の血流障害により骨が壊死 股関節の激しい痛み、歩行困難 壊死による激しい痛みが特徴で、レントゲンやMRIで確認可能
仙腸関節障害 仙腸関節の炎症やズレ 腰やお尻の痛みが強く、股関節にも痛みを感じることがある 股関節ではなく、骨盤の仙腸関節に原因がある

出張整体・出張鍼灸について

 

  1. 出張整体・出張鍼灸施術のメリット
    • 自宅でリラックスしながら受けられる
    • 子育て中や忙しい方でも便利
    • 通院が難しい高齢者や障害のある方への対応
    • 仕事が忙しく、普段昼間に受けることができない方へ
    • 出張などでホテルで本悪的な施術を受けたい方
  2. 施術の流れ

    • ホテルやご自宅へ→到着後すぐに準備→ 施術 → アフターケアの提案
    • 移動には30分ほどいただいています
    • 出張整体・鍼灸での服装はTシャツと半ズボンが理想です
    • 鍼灸用のTシャツをお渡ししますのでご連絡ください
  3. 対応可能なエリア

    • 地域名を具体的に記載(例:東京23区、神奈川の特定地域)
    • 出張費用の有無や条件
  4. 施術内容の詳細

    • 整体、鍼灸をメインとした施術になります
    • 他にもストレッチやリハビリ程度の運動も提案可能です

3. 自己紹介と院の特徴

    • 専門分野と取り組み
      筋肉や神経の痛み、内臓疲労(胃、腸、肺など)、睡眠障害、脳疲労へのアプローチを得意とし、特に出張型施術では清潔感と衛生管理を徹底。鍼灸治療では、鍼の長さや太さをお客様の状態に応じて調整し、リラックスしながら安心して施術を受けていただける環境を整えています。

      また、指圧をベースとしたマッサージのほか、スポーツマッサージやトリガーポイントを狙った施術も可能です。お客様の体調やお好みに応じて柔軟に対応いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

      こんな方におすすめ

      長年の疲れや痛みをそのままにしておくと、日常生活や仕事のパフォーマンスに影響が出ることも少なくありません。早めのケアが、健やかな体と充実した毎日を支えます。都心部の富裕層のお客様に向けたオーダーメイドの施術を提供しておりますので、ぜひ一度お試しください

      • 忙しくて治療院に通う時間がない方
      • 自宅でリラックスしながら治療を受けたい方
      • 外出が億劫で体調改善を後回しにしている方

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