ゴルフ肘(内側上顆炎

・ゴルフ肘とは

・ゴルフ肘の原因・メカニズム

・ゴルフ肘を治していくには

・ゴルフ肘の違い

更新日 2025年1月25日

ゴルフ肘とは

体の危険信号!

ゴルフ肘(内側上顆炎)は、肘の内側に痛みを伴う症状で、主に腕の使いすぎが原因で起こります。
ゴルフのスイング動作に似た動きを頻繁に行うことで発生しやすいことから、この名前がついていますが、ゴルフ以外のスポーツや日常生活の動作でも起こり得ます。

痛みは、肘の内側(上腕骨内側上顆)の部分に集中し、物を握ったり、手首を曲げたりすると悪化するのが特徴です。
放置すると慢性化する可能性があり、早めの対応が必要です。

ゴルフ肘の原因・メカニズム

原因は多数!

ゴルフ肘の主な原因は、前腕の屈筋群(手首や指を曲げる筋肉)の過度な使用によるものです。

特に下記の動作で痛みが起こります。

  • スポーツ動作
    ゴルフ、テニス、野球など、繰り返し腕を使うスポーツ。
  • 仕事や日常動作
    重いものを持ち上げたり、繰り返し腕を酷使する動作(タイピング、大工作業など)。
  • 不適切なフォーム
    ゴルフやテニスのフォームが不安定だと、肘に余計な負担がかかります。

     

メカニズム

  1. 筋肉や腱の負担
    手首や指を曲げる動作が繰り返されると、前腕屈筋群が疲労し、腱に微小な損傷が蓄積します。

ゴルフ肘(内側上顆炎)は、肘の内側にある前腕屈筋群とその腱が繰り返しの動作により過度の負担を受けることで発生します。
筋肉は筋繊維内のアクチンとミオシンが滑り込むことで収縮し、その力を腱を介して骨に伝えることで関節を動かします。
しかし、ゴルフスイングや物を握る動作のように前腕屈筋群が頻繁に収縮・伸展を繰り返すと、これらの筋肉の腱が肘の内側(上腕骨内側上顆)に過剰な張力を受け、微小な損傷(マイクロトラウマ)が蓄積します。

特に腱は筋肉と異なり血流が乏しいため、損傷の修復が追いつかず、炎症が慢性化しやすいのが特徴です。この炎症過程では、損傷部位で炎症性サイトカインが放出され、血管が拡張する一方で、腱自体の血流不足が回復を妨げます。また、痛覚神経が刺激されることで痛みが生じます。

構造への理解

 1. 筋肉と腱の基本構造と役割

筋肉の構造

  • 筋肉は筋繊維という細胞が集まって構成されており、これらは筋原繊維(ミオフィブリル)を含んでいます。
  • 筋原繊維内では、アクチンミオシンというタンパク質が収縮運動を引き起こします。

腱の構造

  • 腱は、筋肉の末端に存在する結合組織で、コラーゲンが主成分です。
  • 筋肉が発生させた力を骨に伝える役割を持ち、動作を可能にします。
  • 腱は柔軟性がある一方で、繰り返しの負担に弱く、過剰な力や反復動作で損傷しやすい。

筋肉と腱の役割の連携

  • 筋肉が収縮すると、腱を介して力が骨に伝わり、関節を動かします。
  • 例えば、前腕屈筋群が収縮すると、手首を曲げたり、指を握る動作が可能になります。

 

 2. ゴルフ肘に関与する主な筋肉と腱

ゴルフ肘では、肘の内側にある前腕屈筋群に過度の負担がかかることで症状が発生します。

関与する主な筋肉

  1. 橈側手根屈筋(とうそくしゅこんくっきん)
    • 手首を曲げる動作を担う。
    • ゴルフのスイングや物を握る動作で多く使われる。
  2. 尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)
    • 手首を曲げると同時に小指側に曲げる動きをサポート。
  3. 浅指屈筋(せんしくっきん)
    • 指を曲げる動作に関与。
    • 握力を要する動作で頻繁に使用される。

腱と付着部

  • これらの筋肉の腱は、肘の内側にある上腕骨内側上顆に付着しています。
  • ゴルフ肘では、この付着部が反復的な動作で引っ張られ、微小な損傷と炎症が蓄積します。

 

 3. 筋肉と腱の収縮と伸縮のメカニズム

筋収縮の仕組み

  • 動作の基本:筋肉の収縮は、筋原繊維内のアクチンとミオシンが滑り込むことで発生します(滑走説)。
  • 等張性収縮(Isotonic Contraction)
    • 筋肉の長さが変化しながら力を発揮します。
    • 例:物を握るとき、前腕屈筋群が短縮して手首を曲げる。
  • 等尺性収縮(Isometric Contraction)
    • 筋肉の長さは変わらず、力を発揮します。
    • 例:物を握ったまま手首を固定する動作。

腱の伸縮

  • 腱は筋肉から発生する力を骨に伝える役割を持ちますが、伸縮性が限られており、主に引っ張り力(張力)に耐えます。
  • 繰り返しの負荷や過剰な収縮により、腱は微細な損傷(マイクロトラウマ)を受ける可能性があります。

 

2.炎症と痛み
損傷した腱が肘の内側(内側上顆)に付着する部分で炎症を引き起こし、痛みが発生します。

3.慢性化
適切に治療せずに使い続けると、腱の修復が間に合わず、症状が慢性化します。

 

ゴルフ肘を治していくには

軽症か重症かの見極めが大切

1. 安静と休息

  • 痛みが強い場合は、腕をできるだけ使わないようにして炎症を抑えます。
  • 痛みが和らぐまで、ゴルフや他の負担をかける動作を控えます。

2. アイシング(炎症がある場合)

  • 肘の内側を1回15~20分、1日数回冷やします。
  • 炎症や腫れを抑える効果があります。

3. ストレッチとリハビリ

  • 前腕の屈筋群を伸ばす軽いストレッチを行います。
  • 重症度によってはストレッチで悪くなる可能性も。

4. 医療的アプローチ

  • 薬物療法:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で炎症と痛みを軽減。
  • 理学療法:超音波治療や電気刺激で血流を促進し、腱の修復を助けます。
  • 注射療法:重症の場合、ステロイド注射やPRP(多血小板血漿)療法が行われることがあります。

5. フォームの改善

  • 肘のみの動きにフォーカスするのではなく、股関節や胸周り、首の動き、肩甲骨の動きなど全体の動きを改善し、結果的に肘へのアプローチを減らす。

ゴルフ肘への対処

ポイントは筋力の変化!

1. 急性期(痛みが強い時期)

痛みと炎症を抑えることが最優先です。

安静と負担軽減

  • 肘の動きを極力控え、負担を減らします。
  • 痛みを悪化させるスポーツや日常動作を一時的に避けます。

アイシング

  • 方法:1回15〜20分程度、1日に数回肘の内側を冷やします。
  • 効果:炎症を抑え、痛みを軽減します。

サポーターやテーピング

  • 専用の肘サポーターやテーピングを使用して、患部への負担を減らします。
  • 手首や肘の動きを適度に制限し、痛みを和らげます。

薬物療法

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)(市販薬のロキソニンやイブプロフェンなど)を服用して痛みと炎症を抑えます。
  • 必要に応じて医師から処方された塗り薬や湿布を使用します。

 

2. 慢性期(痛みが和らいだ時期)

慢性的な痛みや再発を防ぐために、徐々に筋肉と腱を強化します。

ストレッチ

痛みが落ち着いたら、前腕の筋肉を伸ばして柔軟性を高めます。

※痛みが多少でもある場合はストレッチを控えた方がいい場合もあります。

  • 例:前腕屈筋のストレッチ
    1. 腕を前に伸ばし、手のひらを上に向ける。
    2. 反対の手で指を押し、手首をゆっくり反らせる。
    3. 15〜30秒キープし、2〜3回繰り返す。

筋力トレーニング

前腕の筋肉を鍛えて肘への負担を軽減します。

  • 例:軽いダンベルを使った運動
    1. 軽いダンベル(1〜2kg)を持ち、手のひらを上にして肘を支点に手首を動かす。
    2. ゆっくり上下に動かし、10回×2セット。

フォームの見直し

  • スイング中に余計な力が入らないよう注意します。
  • 肘以外の体のアプローチ

ゴルフ肘に似ている症状

使いすぎが主な原因

1. テニス肘(外側上顆炎)

  • 主な違い:痛みの部位が肘の外側(外側上顆)に集中。腕を伸ばす動作(例えば物を持つとき)で痛みが悪化します。
  • 原因前腕伸筋群の過度な使用。
     

2. 尺骨神経障害

  • 主な違い:肘の内側から小指・薬指にかけてしびれや感覚異常が生じる。
  • 原因:尺骨神経が肘付近で圧迫または損傷される。
ゴルフ肘と似ている症状

ゴルフ肘と似ている症状

疾患名 特徴 痛みの部位 原因
ゴルフ肘 肘の内側に痛み。手首を曲げる動作で悪化。 肘の内側(内側上顆) 前腕屈筋群の過度な使用
テニス肘 肘の外側に痛み。物を持つ、腕を伸ばす動作で悪化。 肘の外側(外側上顆) 前腕伸筋群の過度な使用
尺骨神経障害 肘の内側から小指・薬指にかけてしびれや感覚異常。 肘の内側から手の指 尺骨神経の圧迫または損傷

出張整体・出張鍼灸について

 

  1. 出張整体・出張鍼灸施術のメリット
    • 自宅でリラックスしながら受けられる
    • 子育て中や忙しい方でも便利
    • 通院が難しい高齢者や障害のある方への対応
    • 仕事が忙しく、普段昼間に受けることができない方へ
    • 出張などでホテルで本悪的な施術を受けたい方
  2. 施術の流れ

    • ホテルやご自宅へ→到着後すぐに準備→ 施術 → アフターケアの提案
    • 移動には30分ほどいただいています
    • 出張整体・鍼灸での服装はTシャツと半ズボンが理想です
    • 鍼灸用のTシャツをお渡ししますのでご連絡ください
  3. 対応可能なエリア

    • 地域名を具体的に記載(例:東京23区、神奈川の特定地域)
    • 出張費用の有無や条件
  4. 施術内容の詳細

    • 整体、鍼灸をメインとした施術になります
    • 他にもストレッチやリハビリ程度の運動も提案可能です

3. 自己紹介と院の特徴

    • 専門分野と取り組み
      筋肉や神経の痛み、内臓疲労(胃、腸、肺など)、睡眠障害、脳疲労へのアプローチを得意とし、特に出張型施術では清潔感と衛生管理を徹底。鍼灸治療では、鍼の長さや太さをお客様の状態に応じて調整し、リラックスしながら安心して施術を受けていただける環境を整えています。

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